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前ページ次ページ規格外品0号 第一話「DARK HERO」 ――鈍い音を立てて、青年の体が地面に叩きつけられた。 自分は何をやっているのだろう。 そんな思考が脳裏を掠めた。 周囲に群がる観衆の中に、桃色と黒色の髪を見つけていなければ、 きっと回答を見出すことすらできなかったに違いない。 鋼の巨人に何度も殴られた身体が軋み、悲鳴を上げた。 その悉くを完全に無視し、青年は身を起こす。 負けられない戦いがあるのだ。 ゆっくりと拳を握り締める。 彼は使い魔だった。 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが召還した使い魔。 名前は無い。元より、そういった物を与えられた記憶がない。 ただボンヤリと「0号」と呼ばれていたような気がする。 なのでそう名乗ると、何故か周囲の人々は一斉に囃し立てた。 『ゼロのルイズがゼロを召還した』と。 「……まだ立ち向かう気かい? 諦めが悪いなあ、君は」 唐突に声をかけられ、記憶を振り返っていた彼は一瞬戸惑った。 ワルキューレなる巨人に守られた少年、ギーシュが話しかけてきたのだと気付く。 「しかし幾ら決闘とはいえ、こうも一方的になると些か興ざめだね……」 そう、決闘だ。 その事実を再認識する。 事の始まりは――殺しあうような問題でもなかった筈だが。 ああ、いや、目前の貴族にとってはそうなのだろうか? 彼には良くわからなかった。 そもそも、彼にわかる事など、この世界にどれ程あるだろう。 魔法。 貴族。 学園。 二つの月。 どれもこれも、かつての彼とは全く無縁の存在だ。 ただ……それでも、理解できた事だって、ある。 発端となったのは、今も観衆に紛れて此方を見ている黒髪の娘だ。 ギーシュが彼女を叱り付けている場面に出くわし、彼が割って入った。 あまり難しいことはわからないが、少なくとも真っ当な叱責には見えなかったのだ。 そう、あれは力を持つものによる蹂躙――暴虐だ。 彼もかつて経験したことのある、忌むべき行為。 許せなかった。 それが彼の理解できた、数少ない事象の一つ。 決闘を受ける気になった、理由である。 「……ほら、受け取りたまえ」 そんな事をボンヤリと考えていると、彼の目前に何かが突き立てられていた。 ――武器だ。 細身の剣。斬るよりは突き刺すことを目的とした形状。 情けのつもりだろうか。だとすれば笑ってしまう。 鉄の塊に対して『突き刺せ』とは。 「魔法の使えない平民が、貴族と戦うために鍛え上げた道具さ。 さあ、剣を握ると良い、使い魔君」 彼はギーシュの言葉に従い、その剣を掴む。 そして、刀身の半ばから真っ二つにへし折って見せた。 「…………ッ!」 いくら社会経験の少ない貴族の子息とはいえ、その意図は紛れも無く理解できたろう。 ギリィッと歯軋りをしたギーシュは、口の端から搾り出すようにして罵り声をあげる。 「この……ッ! 出来損ないの、規格外め…ッ!」 ――規格外? 「ああ、そうだとも! 魔法の使えない“ゼロ”に呼び出された使い魔! それも動物ですらない平民だ。 君は紛れも無い規格外の失敗だともッ!!」 桃色の髪の娘が、びくりと肩を震わせるのが遠目にも見えた。 今のは彼への罵倒でありながら、しかしルイズの心にも深く突き刺さったのだ。 或いは自分がもっと優秀なメイジであったなら、彼もこのような目には合わずに済んだかもしれない。 だが。 彼にとっては、そんな罵倒は全く意味を成さなかった。 ――規格外。 その言葉が頭の中で響く。 そう。 そうだ。 何故忘れていたのだろう。否、忘れさせられたのだ。 彼の名前。 0号ではない。 違う呼び名があった。 ――ギーシュは気付かない。 彼の口元が歪に歪んだ事に。 ――0号が、高らかに己の名を叫ぶ。 「ガイバァアァアァァァアァァ……ッ!!」 空間が歪み、そして『ソレ』が現れた。 「……なによ、アレ……ッ!」 ルイズが声を上げた。 それは鎧だった。 大きく後方へと張り出した角。 目の部分は鏡のような細工が施されている。 鎧の隙間には黒い皮膚が覗き、 また胸部はひときわ分厚い装甲で覆われていた。 ただの装飾と言いきってしまうことのできない、腕の突起。 そして何よりも異彩を放つのは、全身に埋め込まれた金属球。 奇妙な意匠の全身鎧。 否。そうではない。 0号を内部に取り込む仕草、かすかな脈動。 そう、あれは紛れもなく――生きている。 「先住魔法だ……! こいつ先住魔法を使ったぞッ!」 理解できない事態に、野次馬気分で見物していた生徒達が悲鳴をあげる。 無理も無い。彼らにとってエルフ――先住魔法の使い手とは、恐怖と同意だ。 そして杖も無しに虚空から鎧を呼び出したこの使い魔は、紛れも無く先住魔術の使い手……ッ! 怯え、竦み、或いは既に逃げ出し、混乱に陥った生徒達の中にあって尚、 辛うじて平静を――感情を表に出さずに――済んだのは、たったの数名。 己の使い魔の力を見極めんとするルイズ。 そして同様に彼女の使い魔を見に来たキュルケ。 それに付き合ったタバサ。 そして誰であろう、ギーシュ・ド・グラモン。その人だった。 「……ッ! よ、よろしい……成程、これならば――僕の剣は必要なかっただろうね。 さあきたまえ、わ、ワルキューレの力を見せてやろう……!」 虚勢。 紛れも無い虚勢。 だが、彼もまた貴族なのだ。 軽薄であり、女たらしであり、情けなく、経験不足であっても。 逃げることだけは、しなかった。 0号が奔る。 ワルキューレが迎え撃つ。 鉄の女神達は拳で攻撃していた先ほどまでとは違い、錬金で生み出された武具を手にしていた。 それに呼応するかのように0号の腕の突起が伸び、周囲にブゥンという羽音のような音が響き出す。 ――剣だ。 「受け止めろ、ワルキューレ!」 ギーシュの判断は的確であった。 惜しむらくは、彼が高周波という概念を知らなかったこと。 超高速で振動する0号の刃は此の世に断ち切れぬものが存在しない。 ワルキューレの剣に食い込み、その分子接合を切断。 そのまま武具ごと女神の胴体を斬って捨てる。 「……ッ! ならば――弓だッ!」 接近戦に持ち込まれては不味い。 咄嗟に距離をとった二体目のワルキューレが、その手に持った弓に、巨大な矢をつがえる。 無論、人に対して使うような代物ではない。“決闘ごっこ”で使う気も、勿論無かった。 だが、ダメだ。 あの0号――あの規格外品に手加減をしては、ダメだ! 鋼の糸が弾ける音がして、凄まじい速度で矢が放たれる。 だが0号は動じない。 まるで睨むことで矢を止められるとでも言うように、その攻撃へと視線を向け―― 閃光が奔った。 次の瞬間、鉄矢は空中で溶解する。 さらに、その延長線上にいたワルキューレが頭部に大穴をあけられ、溶けおちた。 「……なッ!」 有り得ない。 まだ辛うじて、この戦いを見物できていた者達の誰もが言葉を失った。 いくら先住魔法と言えど、あんな代物は見たことも聞いたことがない! 頭部の金属球から熱線―そう表現するよりあるまい!―を放った0号。 しかし、その前には未だ数体のワルキューレが立ちはだかる。 1対1で勝てないのならば、数で攻める。当然の帰結であった。 だが――……やはり0号に躊躇う様子は無い。 「……………………ッ」 キィィィィィィィィィxン、という酷く甲高い、耳に障る音が響きだす。 「な、なによこの音……ッ!」 「う、うるさい……!」 「………」 ルイズ、キュルケ、タバサのみならず、ギーシュすら耳を押さえて蹲る。 そして――異変が起きたのは、この時だった。 0号の前に立ちはだかっていたワルキューレの身体が震えだしたかと思うと……。 ――ピシリ。 一気に全身にひび割れが生まれ、そして――崩れ落ちたのだ。 誰の目、或いは耳にも明らかだった。 信じることはできなかったが、事実は事実である。 この0号と名乗った使い魔の、今の音が、ワルキューレを崩壊に導いた。 否、それだけではない。 0号はたった一人で、鋼鉄の女神を全滅せしめたのだ。 「ま…………まい、ったよ」 感情の無い鏡のような目で睨みつけられ、息も絶え絶え、ギーシュは敗北を認めた。 ――そう、確かにギーシュ・ド・グラモンの言葉は正しかったのだ。 ゼロのルイズは、紛れも無く。 『規格外品』を召還したのだから。 前ページ次ページ規格外品0号
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使い魔大作戦! 決闘! レポート2 「いやだーッ!!いきたくないー!!」 「うるさいわね!ここまで来たんだから覚悟を決めなさい!」 泣き叫ぶ横島を無理やりズルズルと引きずっていくルイズ 彼の必死の抵抗の証か、引きずられたあとには横島の爪で引かれたのだろう 両手合わせて10本のラインが続いていた。 ここが石を敷詰めたつくりの通路であるということは気にしてはいけない。 昨日の食堂での一件でなりゆき上、横島はギーシュと決闘することになってしまった。 こちらの世界に来て日が浅い横島も、メイジである彼らの反則っぷりは日常的に目にしており はっきり言って霊力が封じられた今、到底かなう相手ではないということは明白であった。 「今からでも遅くないっスよ~!頭下げて水に流してもらいましょう?ね?お願いだから!」 「それだけは絶対ヤ。だいたい、先に手を出したのはあんたでしょうが」 「ぐ・・・・それはそうっスけど・・・あ!そもそもあの時土下座でもしてれば丸く収まったんじゃないか?!くそーッ!!」 「あんたにプライドというもんはないのか・・・・」 ルイズは軽くため息をつくと、すぐ先にある広場へと視線を向けた。 見ると、大勢人が集まっている。おそらく決闘をおもしろ半分で見物に来た野次馬だろう。 普段はあまり人でにぎわうことはない静かな広場も、いざ決闘となれば ギャラリーが集まる決闘場に早変わりということである。 ルイズはそれらをかき分け、広場の中央、ギーシュが待つであろうそこへと歩を進める。 ちなみに、引きずられながら人ごみの中に放り込まれた横島の状況は皆様のご想像にお任せしたい。 「よくぞ来たね。逃げずによく来たと、一応は褒めておこうじゃないか」 「いや、あのですね、俺としてはできれば穏便に(ry 「・・・・ギーシュ、あなたこの決闘がとんでもなくくだらない理由が発端だってことわかってる?」 「あ、あの、あんまり相手を刺激しないで(ry 「う、うるさい!うるさい!うるさい! とにかく!決闘を受けた以上、君も貴族の誇りをかけて全力で戦いたまえ!」 「今のあんた、はげしくかっこわるいとだけ言っておくわ・・・・」 「おーい」 ルイズとギーシュ、スルー力は互角のようだ。 「へらず口もそれまでさ!ワルキューレ!」 ギーシュが手にしていた薔薇を大きく天に掲げ、叫ぶ。 その衝撃で、薔薇ははらりと一枚花びらを散らせた 刹那、その花びらが見る見るうちに変化していき、鎧をまとい、槍をたずさえた女戦士へと姿を変えた。 「最初に言っておく!僕のワルキューレはかーなーり強い!」 「出たわね!いくのよ!アホ犬!」 「俺はポ○モンかー!! いけるわけないでしょうッ!」 「いいからさっさといけ!!」 逃げ腰の横島の背中を蹴っ飛ばし、無理やりワルキューレとの距離をつめさせるルイズ。 ちなみに横島を前に出した後、ルイズが思いっきり後退したのは言うまでもない。 「ちょ!そんな横暴なーーー!」 「そちらから来ないのなら、こちらからいくよっ!」 「へ?ぶっ!!」 言うやいなや、ギーシュの指示を受けたワルキューレは容赦なく横島に蹴りをお見舞いする。 青銅で作られた身体から繰り出される打撃は、常人のそれを大きく上まった「重さ」を持っていた。 さすがのルイズもこの光景には言葉を失ってしまった。 「おやおや。決闘は使い魔まかせで、自分は安全地帯へ退避とは・・・・あきれたメイジだな、君は」 「う、うるさいわね! 立ちなさい!アホ犬!立つのよ!」 「・・・・自分が戦うんじゃないからって好き放題言いやがって~!」 「?!」 顔面にワルキューレの蹴りがクリーンヒットしたにもかかわらず、むっくりと起き上がる 横島にギーシュはちょっとした危機感を覚えた。 (この平民・・・・できるのか?) (あ、あかん!シャレにならん!あんなのまともに食らってたら死ぬ!死んでしまう!) 霊力のない横島に残された唯一の取り柄。 他は平均値以下にもかかわらず、ただひとつ飛びぬけて高いもの。 すなわち、美神の荷物持ち兼丁稚奉公時代に鍛えられた並外れたタフネスこそが、今の彼の支えになっているのだ。 「せ、戦略的撤退!」 「逃がさないよ!」 まっすぐ突っ込んでくるワルキューレから逃れるべく 回れ右をし、ルイズがいる方向へと逃げ出そうとする横島の壁になるように もう一体のワルキューレが彼の退路をふさぐ 「な?!ふ、増えた!?」 「これがゴーレムの利点さ!ワルキューレ!」 あらたに表れたワルキューレの槍のひと突きをすんでのところでかわし、転がるように横へ飛ぶ横島。 だが、力の差は歴然であった。 「2対1なんて卑怯だとは思わんのかーッ!!」 「思わないね!死にたくなければ君も全力を出すことだ!」 (う、動きが早すぎて見えん!どうすりゃいいんだ!死にたくない!死にたくないよーッ!!) (どうした!なぜ攻めに転じない!) (いくらねーちゃんの姿をしててもゴーレムはイヤーッ!!・・・・ゴーレム?はっ?!) それは、彼が死を意識した瞬間に見た一種の走馬灯だったのかもしれない。 だが、今の彼にとってその突然のフラッシュバック現象は、もといた世界で 自分の身をを心配する人達が起こしてくれた奇跡だと、そう考えるほかないほどの奇跡的なひらめきであった。 「ふ・・・・ふは、ふははははははッ!青銅のギーシュ敗れたり!」 「なに!?突然何を言い出すんだ君は!」 いきなり高笑いをはじめる横島に、ギーシュを含めその場にいた者すべてが疑問に思うと同時に、不気味だな、と思った。 「フ、青銅だろうが黄金だろうが、所詮はゴーレム!逃れようのない致命的な弱点があるってわけさ!」 「なんだと?!」 ゴーレムの致命的な弱点。今まで聞いたこともない話にギーシュは動揺する。 その口ぶりや、挙動から見ても時間稼ぎのハッタリとは思えない。 まさかこの平民、ゴーレムについて自分の知らないの秘密を知っているというのか!? 「ほぉ~う?その様子だと知らないようだな!ならば言ってやる! ゴーレムの身体には必ずemeth(真理)という文字が刻まれてる! だが、そこからe一文字を消してやればmeth。 つまり死を意味する文字となる!それがゴーレムの唯一にして最大の弱点さ!」 人造魔族事件の折に、ワルキューレの数十倍の大きさのゴーレムを美神は いとも簡単にその方法で自らの下僕としていた。 上記の薀蓄は、その理由を聞いたときの返答をそのままコピペしたものである。 横島は幸運にも、逆境の真っ只中でそのことを思い出したのだ。 「・・・・・・・・」 得意げに言い放ち、完璧に自分の勝利を確信した横島のアホ面をよそに いままで散々野次を飛ばしていたギャラリーがシン、と静まり返る ギーシュとルイズもそれにならうように静かだ (き、決まった!今の俺かっこいいよ!GSとしてやってけるよ!) 「よぉし!そうと決まれば!その鎧ひん剥いてでも文字をーーーぶっ!」 「汚らわしい手で僕のレディ達に触れないでくれたまえ!」 「・・・・それに、僕のワルキューレに弱点などない!」 2体のワルキューレによるダブルキックが横島の腹部に鮮やかに決まった。 横島はまるでスローモーション映像のようにゆっくりゆっくり飛び上がり そのままゆっくりゆっくり、後ろにいたルイズのすぐ横にぐしゃりと音をたてて落下した。 きたねぇ花火だ。 「うそつきー!!」 「なにがだ!?」 鮮血で広場というリングを真っ赤に染めながらも、ガバッと起き上がった横島がルイズに怒鳴る。 「だって!ゴーレムでしょ?!あれでいいはずなのに!形勢逆転の大チャンスだと思ったのにー!!」 「知らないわよ!だいたい、あんたが言ってるような話、聞いたことないわ!」 「う、ウソだーッ!!ファンタジーとしてなんかおかしいぞこの世界!俺が正しいんやーッ!!」 「世界観否定までするな!色々と危険よ!」 この世界にまで八つ当たりしだすほどに錯乱する横島。 先ほどまでの絶対的な自信は木っ端微塵に吹き飛んでいた。 「お話はすんだかな?」 「げっ!?」 「・・・・正直その頑丈さには恐れ入るが、僕は君をかいかぶり過ぎていた様だ」 「あ、あの・・・・」 「一撃で決める!ワルキューレ!」 ギーシュの一声でさらにワルキューレは5体増え、計7体となった。 7体ともなればその猛攻はすさまじく、横島の近くにいたルイズも否応なく巻き込まれるはめに。 「む、無敵の爆発魔法でなんとかしてくださいよォーッ!!」 「うるさいっ!私だって!私だってね!なんとかできるもんなら・・・・!」 「・・・・?」 「フッ、使い魔くん。それは無理な話だ・・・・なんたって彼女は」 薔薇を振るう手を止め、ギーシュが嘲笑するかのように口を開いた 「そうそう!なんたって天下の「ゼロのルイズ」様だもんな!援護魔法なんて期待するほうがバカだぜ!」 「間違えてお前が吹っ飛ばされかねねーぞ、平民!HAHAHAHAHA!」 ギーシュが最後まで言い終えることなく、周りにいた野次馬から次々とルイズに対する一般的な見解が飛び出す。 「それは、どういう・・・・?」 「彼女はろくに魔法も使えないということさ」 「で、でも!俺を何回も魔法でぶっとばして――――」 「失敗するといつもああなるの!」 「しかし・・・・っ?!」 横島は心底びっくりした。気丈で、自分に対して容赦がなくて、理不尽な命令を平気でして、洗濯板で、かわいげのないそんな彼女が 今、自分の目の前で言葉に口を真一文字につむぎ スカートの裾をぎゅっと握り締め、目じりにわずかな涙をため、必死に耐えているのだ。 「・・・・興ざめだな。ルイズ。降参したまえ」 「・・・・・・わかった、わ・・・この勝負」 (女性の涙はいつ見ても慣れないな) その場にへたりこんでうつむくルイズと、その光景にあっけに取られている横島を見 もはや、これ以上の戦いは無意味だと判断したギーシュは、7体のワルキューレを退かせ、二人に歩み寄る 横島は、静かに決意していた。 「・・・・まだです」 「?」 「あ、あんた、なにを・・・・?」 「まだギブアップするには早いっスよ、ご主人様!」 ゆっくりとこちらを見据え、そう宣言する使い魔。 何を言い出すかと思えば、このバカ犬は・・・今の状況をわかってるのだろうか 「ちょっと!あんたなに言ってんの!?どう考えたってー!」 「魔法が使えないぐらいなんスか。そんなん俺も同じです。逆に言えば絶対爆発する魔法が使えるってことじゃないっスか」 「そ、それは!」 「プライドかけてるんでしょ?だったら絶対負けられないじゃないっスか」 「そういう問題じゃー」 「ご主人様がいったんスよ?あんたにプライドはないのかって、ありますよ俺にだって」 「・・・・・」 強い決意を秘めたその言葉と瞳に、ルイズは口ごもってしまう 「それに、泣いてる女の子はほっとけないっスよ」 「ばっ!泣いてなんかない!」 「ぶっ!」 なんだか使い魔に言われっぱなしなのも癪なので、一発殴っておく 小さな子供を諭すような口調が、暗に子ども扱いしているようでむずがゆいような 腹が立つような、まったくこの駄犬は・・・! 「・・・・!」 あれ、私・・・・ 気付けば、さっきまでの暗い気持ちがどこかへ吹き飛んでしまっていた。 「つぅう・・・・」 「あ、あんた・・・・まさか」 顔を抑えつつオーバーリアクションに痛がる横島を見やる。 こいつ・・・・私をはげまそうと・・・・? 「お取り込み中悪いがね、結局続けるのかい?早く決めてくれないか」 まさか、ね そこまでで考えるのをやめたルイズは、まっすぐにギーシュを見やる どうやら今の今まで待っていてくれたらしい。案外いい奴なのかも。 「決まってるわ!続行よ!ね、ヨコシマ?」 「へ?は、はい!」 「そうか、ではこちらも全力でいかせてもらう!」 薔薇を持ちなおし、すっと前に突き出すギーシュ 「さぁて!二人で勝ちにいくわよ!」 「了解っス!」 ルイズが前に、そのすぐ後ろに横島がつく。 第2ラウンド開始の合図である。 「いい?ギーシュはあの薔薇でゴーレム達を操っているの。つまり、あれさえなければ・・・・!」 「ゴーレム達に指示を送れなくなるってわけっスね?」 「当たりよ!」 ワルキューレ軍団の猛攻のなか、なんとかそれをかわしつつ、作戦を練るルイズと横島。 横島にとってこの雰囲気は、どこか美神とともに数々の修羅場を潜り抜けた感覚を思い出させていた。 「なにか企んでいるな?だが!」 ギーシュが薔薇を振り下ろすと、7体のワルキューレが一寸の狂いもなく、二人に跳びかかる。 だが、それもすんでのところでかわされる。 「えぇい!ちょこまかと!」 ルイズ達の運動神経が飛躍的に上昇したわけではない。 ギーシュも疲れているのだ。狙いに正確性がなくなってきている。 しかし、それはルイズ達も同じ条件であった。両者とも向こうから大きく仕掛けてくる瞬間を待っている状況である。 「はぁはぁ・・・・ってな具合で、あれが使えませんかね?」 「・・・・わかった。やるだけやってみるわ。その後はどうするの?」 「あとは俺に任せてください!我に策あり、ですよ」 「さっきみたいなのはもうごめんよ?」 「ぐはっ!大丈夫ですって、今度は正攻法っスから!」 「フフ、わかった。信じるわ」 その言葉を最後に、横島は身を隠していた木影からだっと駆け出し、ワルキューレをひきつけるようにその眼前を走る。 その姿を確認したルイズは、杖をとりだし詠唱をはじめる どうやら先に仕掛けたのはルイズ達のようだ。 「これで終わりだ使い魔くん!」 仕掛けてきたのが横島一人だけなのが不自然であったが、それは今のギーシュには些細なことであった。 ギーシュの指示に、7体のワルキューレがいっせいに横島に攻撃をしかける。 ルイズは、そんな光景に思わず詠唱を中断しそうになったが「勝つ」という自分の言葉を思い出し、心を踏ん張らせた。 7体の攻撃が横島に迫る! 「のっぴょっぴょーん!!」 ルイズの詠唱が終わるのと、ほぼ同時に横島が大声で叫んだそれは あまりの脱力感全開のギャグゆえに、一瞬だがワルキューレ達の動きさえも止めた。 予想外の展開に、ルイズも口をあんぐりと開けてフリーズしてしまったのは言うまでもない。 刹那、今度は地面が大爆発。 ルイズの詠唱による爆発である。 その威力は、ギーシュやワルキューレ達がいたあたりの地面を吹き飛ばし、それによって舞い上がった粉塵があたりをぼやけさせた。 そう、はじめからこれが狙いだったのだ。 「ルイずってぶっ!!」 「言われなくても!」 脱力ギャグと大爆発、寝耳に洪水といったギーシュは爆煙の中では、どうみても隙だらけです。本当にありがとうございました。 横島といえば、数秒のタイムラグで狙いをわずかにずらしたワルキューレ達の熱烈な法要を受けた。 「わかってるわよ!」 結果、ルイズはらくらくとギーシュの手から薔薇を奪うのであった 「なっ!?僕の薔薇がーー!」 「お、おいこれってまさか・・・・?」 「あいつらの勝ちってことか?」 どっと沸くギャラリー、それはルイズと横島。二人の勝利を祝福する歓声であった。 一部、「卑怯者―!」「恥を知れー!」といった罵倒があったことも記しておく。 「勝負あったわね、ギーシュ。下手に動けばこの杖がどうなっても知らないわよ」 「おのれ、卑怯なッ・・・・」 ギーシュはこれ異常ないくらいの卑怯な手段で杖を奪われたのだ。 それは当然の反応であった。 「・・・・だが、まぁいいか。負けたよ。頭に血が上っていたとはいえ、あんなバカみたいな作戦にひっかかるとはね。一生の不覚だよ」 「ギーシュ、あなた・・・・?」 (そんな目で見つめられれば、降参するしかないさ) どうやらギーシュも一応は納得し、この結果を受け入れたようである 一方、抜け殻のように動かなくなったワルキューレに押しつぶされている横島。 二人はそれを見るや、どちらともなくぷっと吹き出した 「おもしろいな、彼は。ある意味でうらやましいよ」 「そう?気苦労ばっかりよ。ま、おもしろいってとこだけは同意するけどね」 しばし互いに見詰め合う二人、食堂の一件のようなものではなく、それは和やかな雰囲気であった。 「昨日や、さっきは悪かった。許してくれ、ルイズ」 「いいえ、こちらこそ言い過ぎたわ。ごめんなさい、ギーシュ」 ギーシュがすっと手を伸ばしながら、言う ルイズも同じように手を伸ばし、答えるように謝る。 しっかりと握られた二人の手に、ふたたびギャラリーが沸くのであった。 「よろしいのですか、オールド・オスマン?」 「なぁに、若者はああやって友愛と親睦を深めていくもんじゃよ」 「はぁ・・・・」 ところ変わって 学院長室では『遠見の鏡』に映し出された決闘の結末を見ながら、オールド・オスマンが生徒たちの校則違反を快く思もっていないコルベールを嗜めていた。 「それにしても、ミス・ヴァリエールの使い魔。なかなかどうしておもしろい男じゃの?」 「ええ、その彼についてなんですが」 さりげなく話題をかえ、コルベールの食いつきそうな話を振るオールド・オスマン。 狙いは成功したようで、コルベールは以前サモンサーヴァントの儀式の直後 横島が気絶している際にとった、彼の手の甲に刻まれたルーンのスケッチを差し出した。 「これは・・・」 「はい・・・」 「ちょっと珍しいの」 「ちょっと珍しいですよね」 二人の声が絶妙なタイミングで重なった。 「現在、様々な文献をしらみつぶしに当たっていますが、これに該当するものはまだ・・・・」 「ふむ、言いたいことがあるなら言ってみい、コルベールくん」 これ以上の言及を躊躇するようなコルベールを、オールド・オスマンはやんわりと急かした。 「はい・・・・もしかしたら、彼はあの伝説の使い魔、ガンダールヴ(ry 「「そういえばさっきあんた、どさくさにまぎれて私のこと呼び捨てにしてたでしょ?!」」 「「え?い、いやだって、そっちも名前で呼―――っぶ!」」 「「うるさい駄犬!まぁだ躾がたりないようねぇ!」」 「「ちょ!そんな殺生な、ぁあ、アッーーーーー!!」」 「「まぁまぁ、二人とも」」 コルベールの言葉を遮ったのは、いまだ決闘のその後を映し出す『遠見の鏡』から聞こえるバカ騒ぎであった。 ちなみに横島をシバくルイズ。それを止めるギーシュ、といった構図である。 「ではないでしょうね。常識的に考えて・・・・」 「まずありえんじゃろうなぁ」 こうして、横島が発端で起こった決闘騒ぎは、平穏無事に終わったのであった。
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ファイト一発!充電ちゃん!! ファイト一発!充電ちゃん!! さんとらとらじお ファイト一発!充電ちゃん!! さんとらとらじお(Amazon) 発売元・販売元 発売元:エイベックス・エンタテインメント株式会社 販売元:エイベックス・マーケティング株式会社 発売日 2009.12.18 価格 3000円(税抜き) 内容 DISC1 CHARGE! TV-sized 歌:ぷらぐ&アレスタ はじまり ハジマリ ほんわか ピースフル じたばた デンゲキ おまぬけ ストーリー あこがれ ラブリー びびっと ブンセキ ぱられる ワルキューレ かっこよく ジューデン かわいく チョコマカ ほっと ヒトイキ しりあす コマンド いみが ワカラン え〜 キャッチ きんきゅう カイケツ まえむきに ゴーイング なぞめき シリアス かいかん クイーン ちょっとだけ オネガイ ぷりてぃ フレンドリー あなたから ワタシカラ… げんき ハツラツ!! ぶるーな ハート かなしみ へヴン やさしく スィートハート とっても ウォーリー こいは ハッピィー びぃ〜 キャッチ いやいや ビクビク こわいよ〜 ニューワールド どんより タメイキ うれし ハズカシ はればれ マインド もどかしくって カオス ふぁいと イッパーツ!! DISC2 またまた ハジマリ なんだか ジェラシー らいとに ショッキング へびぃーな ショッキング ばってぃんぐ フィールド おおげさ アングリー しぃ〜 キャッチ おねがい オイカケテ あれは ナンダ? とどかない オモイ なみだに カエテ… ぷらぐ ハツラツ つんでれ アレスタ きどりや キャリアーズ なぞの ネオジム はなれて スパーク はりきって ファイト!! よ〜い ドン! めでたし メデタシ じゅうでん ガッセン みだらに モヤモヤ まほうしょうじょ ミリィ かわいい ビッチ らいばる セリカ やめて ヤメナイデ… まだまだ ツヅクヨ! しんみり チャージ せつない スィートハート お願いSweetheart TV-sized 歌:ぷらぐ(福原香織) CD-ROM 天才ぷらぐの元気が出るラヂオ第1回 天才ぷらぐの元気が出るラヂオ第2回 天才ぷらぐの元気が出るラヂオ第3回 天才ぷらぐの元気が出るラヂオ第4回 天才ぷらぐの元気が出るラヂオ第5回 天才ぷらぐの元気が出るラヂオ第6回 警戒深度!人生相談!!CD特別編 備考
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《タイムマシンの操縦者 阿万音 鈴羽》 キャラクターカード コスト3/黄/CP5000/RANK1 【ワルキューレ】 ボーナスアイコン なし どうして!? たった一回の失敗で! TVアニメ版「STEINS;GATE」で登場した黄色・【ワルキューレ】を持つ阿万音 鈴羽。 関連項目 阿万音 鈴羽 収録 TVアニメ版「STEINS;GATE」 01-050 C
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私の召喚した使い魔は、とても強かった。 小柄な私よりも更に頭一つ分足りないくらいの小ささ。 額からは、先端で先分れした細長い角が生えていた。 両肩には黒い円筒がついている。 橙色の小人のような、未知のゴーレム。 ――――――――――― ある時。 その使い魔は、一人の貴族と無謀とも思える決闘をした。 相手は土のドットクラス。 メイジとしては然したる相手ではないが、それこそ一介の使い魔、 ましてや「ゼロのルイズ」と呼ばれるこの私が呼び出したゴーレムなどに、 彼を倒すことはできない。 その時の私は、そう思っていた。 結果、私の使い魔はあっさりと勝利した。 私は驚愕した。 貴族……「ギーシュ・ド・グラモン」の繰り出した、青銅のゴーレム「ワルキューレ」。 私の使い魔に、ワルキューレは一直線に迫った。 使い魔はただその場に立ち尽くす。 私は叫んだ。早く逃げろと。 次の瞬間、顔を打ち砕かれ仰向けに倒れたゴーレムの姿が、私の目に飛び込んだ。 しかしそのゴーレムは、私の使い魔ではなかった。 拳一つでワルキューレを黙らせた私の使い魔は、首を捻り拳を鳴らしてみせる。 立ち上がろうとしたワルキューレに、私の使い魔は容赦なく追い討ちを加えた。 拳と蹴りを何度もお見舞いしてやると、ワルキューレはボロボロに砕けて、 すっかり動かなくなってしまったのだ。 ギーシュはうろたえた。 すぐさま7体のワルキューレを作り上げると、急いで私の使い魔にけしかけようとする。 だが突如、一体のワルキューレの顔面が吹き飛ぶのである。 伸ばした右腕から煙を吐き出した私の使い魔。 それを見たギーシュは理解した。 ワルキューレに何が起きたのか、ではない。 目の前の使い魔が笑っていることに。 使い魔は、決して声を上げて笑っているわけではなかった。 ゴーレムなので表情はわかり辛かったが、その使い魔の光る目が細くなるのを見た彼は理解した。 そして煙が抜けた右腕を下げ、その替わりに左腕を上げた私の使い魔。 今度はわかった。 何が起こったのかが。 弾丸の雨だ。 使い魔の左腕から放たれる弾丸の雨。 この国の銃器では到底真似のできないものだ。 もの凄い勢いで放たれ、ばら撒かれた弾丸に、あっという間にワルキューレ6体は蜂の巣にされてしまう。 ゆっくりと使い魔が歩き出した。 ギーシュは恐怖に慄き、その場にぺたんと座る。 使い魔が右腕の銃口を、彼の額に突きつけると、彼は涙ながらに許しを請った。 私は驚愕した。 ――――――――――― 「どうした、相棒? 柄にもなく、だんまりしちまってよ」 「あー、ちょっとな」 「折角の舞踏会だぜ。楽しまなくていいのか?」 「うるせーなあ。俺はダンスなんて踊れねーんだよ」 「ふーん、そうなのかい。おっと、おめえさんのご主人様のお目見えだぜ」 「あっそう。……どーでもいいっつうの」 「ちょっと! どーでもいいはないでしょ!」 「うへはっ!? いつの間に後ろに来てるんだよ!!」 「アンタがボーっとしてるから気がつかないだけでしょ! 何してるのよ、こんなとこで」 「なんもしてねーよ」 「まったく。それよりもアンタ、あたしの相手しなさいよ」 「あー? 俺に喧嘩を挑もうってのか」 「もう! そうじゃないでしょ!」 ――――――――――― 彼はこの世界の生き物ではないと言う。 生き物、と聞いて最初は訝しんだりしたが、彼は自分の事を生き物だと強く主張した。 彼の頭脳にあたる「六角貨幣石」を、素体……つまり今の彼の身体にとりつけることによって、 初めて行動が可能となるらしい。 その他、頭部・右腕・左腕・脚部の四つに分けられた装甲を取り付けることによって、 様々な力を引き出すのだと言う。 その証拠に、彼は「土くれのフーケ」と呼ばれる盗賊の作り出した巨大なゴーレムに、 破壊の杖を左腕に装備して戦い、見事に勝利した。 彼は私にとって、優秀極まりない戦闘力を持った使い魔だった。 後々手に入れた様々な装甲によって、あらゆる局面で私を助けてくれた。 とても素晴らしい使い魔と言えよう。 ただひとつ、問題を挙げるとするのなら、非常に性格に難があるのであった。 それこそ気まぐれで、我侭で、短気で、乱暴で、口が悪くて、あまり賢くないときている。 全部私にも当てはまるではないかと、キュルケの奴は言っていたが、私はそれを認めない。 「もう、そうじゃなくて……」 「こうか?」 「足踏まないでよ!」 「ガー! 難しい!」 とても子供っぽい奴だ。 だけど、とっても真っ直ぐした奴。 私はそんなコイツのことが、嫌いじゃない。 ――――――――――― 「どうしたのよ、そんなぼんやりしちゃって」 ふいに少女が話しかけてきた。 不本意ながら、自分のマスターを務めさせてやっている少女だ。 その少女の部屋で、ぼんやり窓から夜空を眺めていた俺は、振り返る。 「別に何でもねえよ。気にするな」 素っ気なく答えると、少女はそれ以上言及することはなかった。 この世界で、あとどの位動いていられるか、自分にはわからなかった。 既に、身体の中に残されたオイルの量は半分を切った。 オイルくらいなら、探せば見つかるかもしれない。 あちらこちらから悲鳴を上げるマッスルケーブルは、もう完全にお手上げだ。 本来、素体や装甲は、非常にデリケートなものなのだ。 少し動くだけでも、あちこちで破損が生じる。 元の世界では、頻繁に送られたり補充されたりするエネルギーによって、 ナノマシンが各部を随時修理を行っていた。 しかし、この世界でそれはできない。 (すまねえな……ルイズ) こちらの視線に気がついたのか、少女は首を傾げて言った。 「どうしたのよ。今日のアンタ、ちょっと変よ」 「ああ、大丈夫だ」 いまひとつ納得できないようだったが、少女はそれ以上気にしないことにしたようだった。 向こうの世界では、既に無用の代物となってお払い箱となってしまったこの使い魔。 突然少女に召喚された時は、驚いたり怒ったりもした。 しかし、今となっては彼女も自分を必要としてることもあって、非常に現状を喜んでいる所であった。 だから彼は、ほどなくして自分が動けなくなり、こんどこそ本当に無用の代物になってしまうのが怖かった。 諦めて、腹を括るしかない。 そう結論付けても、やはり心の隅では暗い感情が募るばかりだった。 そうして仕方がなしに、楽な姿勢で窓から夜空を眺めることぐらいしか、 今の彼にできることはなかったのである。 (その時まで、精々楽しくやらせてもらうか) ――――――――――― 翌朝 「メタビー君! メタビー君! 君の言っていたメダロッチとやらが、宝物庫の中にありましたよ! どうやらちゃんと動くようですよぉ!」 「あらら~」 長い付き合いになりそうだ。 めでたしめでたし (「メダロット」よりメタビー)
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GAME GM FW OPTION NOTE ナナシノゲエム 36a 36 ForceR/W,Trim,DRM*4 arm7(ポケモンレンジャー)7421a 01 20 70 47→ 00 20 00 00 ドラゴンクエストⅤ 36a 36 シドとチョコボの不思議なダンジョン 時忘れの迷宮DS+ 36a 36
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天馬の翼(OCG) 通常魔法 (1):自分の墓地にユニオンモンスターが存在する場合、 自分フィールドの「ワルキューレ」モンスターを任意の数だけ対象として発動できる。 このターン、そのモンスターは直接攻撃できる。 その直接攻撃で相手に与える戦闘ダメージは半分になる。 ユニオン補助 ワルキューレ補助 直接ダメージ 魔法 同名カード 天馬の翼(アニメ)
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前のゲーム | 次のゲーム クリア条件:エリア16クリア(以下エリア7からループ) 開始時間:2007/10/07(日) 15 06 49.91 終了時間:2007/10/07(日) 18 05 02.63 ※AC版ではゼビウスのループは最後まで行っても一番最初のエリアに戻るものではありませんでした。なので経験者がプレイするなり観戦してもらうなりしないとループしていることに気がつかないかも。 ※エリアの区切りは長い森なので数えといてくだしあ。ただ面を一定以上進んで死ぬと次の面の最初からスタートになったりするので余計わかりづらい。 ※目安としては、アンドアジェネシスが出てくるのが4、9面。開始直後とその後、アンドアジェネシスが2回出てくるのが14面。砂漠でドモグラムの編隊がぐるぐる回ってるの(通称盆踊り)が7面。 超々有名縦スクロールシューティングゲーム AC版においては9960000点から無限エクステンドが始まり9999990点でカンストとなる。 最速でも4時間切る程度のこのカンストが当時のゲーマーのひとつのステータスだったが FC版では億まで数えられるらしいのでカンストは無理ですw 空を飛ばないアンドアジェネシス、失われた地上絵、回避しやすいバキュラやギドスパリオ 回避しにくいガルザカートなど、文句はいろいろあるだろう。 しかしこれがファミコンでも有数の名作であることは間違いない。 そもそもアーケードのゼビウスはナムコミュージアムやアーケードのナムコクラシックコレクションでもしっかり移植できず、PSの3D/G+までちゃんとしたのは1つもない。 コンティニューなし。1コインクリア必須です。 エクステンドがそこそこあるので極端に厳しくはないが、易しくはない。 若い方など初見の人はガルザカートやバックゾシーの恐怖を存分に味わってください。もちろん数多い達人も大歓迎。 ★雑感 色遣いや画面の比率は家庭用ならではの厳しさを感じさせるが、トータルでアーケードの雰囲気をよく表現している。愛のある移植だ。今プレイしても手応え十分なゲームバランスと、世界観をがっちり構築している個性的なキャラクタは、このゲームが熱狂的なファンを生み出したのも納得できるところ。 ★SS ▲16エリアスタート直後、いきなりプレイヤー泣かせな敵の配置。 ▲すっかりお馴染みの敵ながら、ちょっとした配置の妙と空中物の激しい攻撃で一気に地獄のエリアと化している。 ▲ここが16エリアのラスト、2連ガルデロータ。ブラグザカートが出現していて泣ける。 ▲ガルデロータを破壊して無事16エリア突破!? ▲7エリアに戻ったことを示すバキュラにホッと一息。 ★説明書での必勝テクニック ■ゾルバクは確実に破壊 ゼビウス軍の攻撃は刻々と激しさを増す。それを防ぐためにはゾルバク(敵の情報収集システム)を確実に破壊。攻撃してくる敵の難易度が下がる ↓ゾルバグ ■敵を知れば百戦安泰 敵の兵器は攻撃パターンが何通りか決まっている。これを見抜けば、突然出現しても仰天する事なく冷静なる対処が可能となる。また敵の地上基地の配置は一定である。地形を覚え常に先制攻撃を心がける。 おまけ 芸夢「こ、これがゼビウス 魔の二千機攻撃!!」
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《天界の従者 サンドラ》 効果モンスター 星4/光属性/戦士族/攻1500 /守1600 このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、 自分フィールド上の「ワルキューレ」と名のついたモンスターの攻撃力・守備力は500ポイントアップする。 自分フィールドの「ワルキューレ」と名のついたモンスターが破壊される場合、 代わりに自分フィールドに表側表示で存在するこのカードを破壊する事ができる。 原作・アニメにおいて―~